今日28日は各センターも御用納めで来年1月4日までお休みになります。
今日は神奈川県動物保護センターに行ってきました。十数年前の最終日には飼い主が処分するために持ち込まれてくる犬猫がとても多く、飼い主はお正月の御馳走を食べている頃、放棄された犬達は冷たいコンクリートの上で恐怖と未知の環境で安眠も出来ないような日々を送っています。 今日もすでに8ヶ月のメスの子が入っていました。そこへ家族でワゴン車に愛犬を乗せてセンターの受け付けが開くのを待っている人がいました。「あー、また放棄に来たのかなー」と思い、車の中の犬に声をかけました。「どうしたの?」と言うと、ゆっくりと尾を振ってくれました。そして私が地下室の収容犬舎にいると飼い主がその犬を連れて来ました。 職員が首に縄をかけようとすると、嫌だと言うように、頭を振ってなかなかロープが掛かりません。しかし、ついに掛けられ飼い主の手から離されて引きずられて行きました。飼い主は9年間生活をともにした家族であるこの犬が嫌がりながら引っ張られていく姿を見送っていました。 そしてこの犬は4番の部屋「5番が最終の檻」に入れられた途端一生懸命にどこからか逃げられないか走り回って檻の上のほうについている柵を見上げながら何度も何度も飛び上がって出ようとしていました。今、そこにいた飼い主の姿を探しているのでしょう。しかし、どこにも懐かしい家族の姿はありませんでした。とても大人しいやさしい子でした。 多分今日は処分しないと思いますが、このお正月あけまでこの地下室で過ごす事になるのでしょう.。どんな理由があろうと、最後に飼い主が涙を流そうと、1匹の犬にとって、この命を奪われる事は本能的に悟っています。引越しと言う事で出されたようですが、9歳だったらもう少しの生涯です。それをどうしてこんな形で終らせる結論を出せるのでしょうか?以前と比べれば東京都も神奈川県も本当に収容犬は減りました。しかし命を絶たれる動物は今日も日本全国で多数いるのが現実です。いつも見る光景ですが、数分前まで飼い主を信じ、頼っていた犬達の気持ちを見捨て裏切っていくような人間が飼い主だった犬達が不憫でした。 |
| ホーム |
|