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過酷な被災動物の現状 季刊2011年5月号




3月11日に起きた「東日本大震災」は
人間にも動物にも
多大な被害と不幸をもたらしました。
ちょうどこの日、わたしとスタッフIさんとで
茨城県のセンターに
犬の引き取りに行っていました。
その帰る途中で
恐ろしい地震に遭遇してしまいました。
激しい揺れと地鳴り、
車がひっくり返ってしまいそうな状態に、
おもわず地面に伏せ
頭を手で覆うことしか出来ませんでした。

震度6強。
ものすごく長い時間に感じました。
震源地の宮城、福島、
岩手の方々の津波の恐怖は
言葉では言い表せない程の
思いであったかと察します。
未だに行方不明でいらっしゃる莫大な数の方々、
なくなられた方々、又、
避難所で不自由な生活をしていらっしゃる
被災者の方々には
心よりお見舞い、お悔やみを申し上げます。


また、人間だけでなく、
多くの犬、猫、鶏、牛、豚、馬、他が
今現在充分な救助もされずに放置され 
餓死する動物たちもいます。
飼い主達は逃げる事で精一杯。。
犬を鎖から放す事も出来ずに
放置したケースもたくさんあります。
そのまま津波に
流されていった動物もいたことでしょう。

しかし、避難所にペットを連れて行くことは
衛生上の問題、苦言他から、
家に置き去りにしなければならないのです。
国は人間の救助はしますが、
動物まで助けるような動きはありません。
かろうじて飼い主から依頼のあった犬猫、
ウサギ他は動物病院や、
避難場所にテントを張り
ケージに保護をする所もあります。

しかし多くは現地に置き去りにされお腹を空かし、
うろつく多くの犬猫達。
やせ細った牛は弱ってくるとカラスがつつき、
繋がれたままの犬は首輪が抜ける程に
痩せてかろうじて生きています。
多くの愛護団体が依頼のあった犬猫の保護に
ワゴン車を走らせていますが、
うろういている犬猫、全部連れて来られずに
エサを置いてくるだけしかできないのが現実です。
このように放された犬が今後野生化し、
最後は捕獲処分ということにならなければよいがと
危惧しています。


将来「東海沖地震」が
必ず起きると言われている中、
万が一震源地が東京であれば
今回の被害以上のものになると想定されています。
人間優先なのは当たり前ですが、
家族である犬猫を手放さなければならない
飼い主の悲しみも多大です。
避難場所へ一緒に連れて行く事が出来る体制を
環境省には早急に整えて欲しいと節に願います。

当会としまして、
この地震の被災動物を助けに行く事は
現実問題として出来ません。
しかし今後の「被災動物達の命」を
守れるような体制を行政に要望し、
署名集めも開始しました。
皆様、自分が出来る範囲で活動していくことが
「真の救助」」とわたしは考えています。
[2011/05/12 11:14] | 会報:救いを求める犬猫ニュース | page top
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