当会の活動も19年目になりました。私たちスタッフは日々、どのような活動をしながら、1匹ずつの犬猫に温かい家庭を与えているかを、今回お話しを致しましょう。
会としての運営は分担化をして、センターより引き取りの犬を決める者、預かりをして下さる方、会計業務の方、事務局を代行し相談他の電話を受ける方、渉外担当者、運搬をして下さる方、インターネットを管理する方、トリミングをして下さるトリマーさん達、そして犬猫の医療に協力して下さっている動物病院の先生達。 新飼い主様を募集するのは、以前は毎月20枚くらいのハガキをタウン誌に書いていました。今はほとんどがインターネットを使っておりますが、唯アンケートを頂いた文字の向こう側の人間性を把握するのは、いかに難しいことか知れません。良い犬若いピカピカの犬を安くもらえる・・・・と応募してくる方も中には居ます。アンケートの段階で条件をクリアー出来た方に今度はお電話をし、いろいろな角度から、犬に対する考え方を推測致します。自分でも興信所みたいだなーと思う事もありますが・・・・。 そしてお見合い、しかし この日に保護犬をもらえると思って来られた方がいて、後日 日を決めてお届けする事を伝えると、不服そうに「いつ、それじゃー届けてくれるんですか? 一週間も先だなんて動物虐待だ」と言われました。 きちんと保護管理をしているのに何故でしょうか?あまりせかされるのでお断りをすると 「てめーこのヤロー」とのメールも来た事がありました。長年の直感で、この方にはお願いしなくて良かったと感じました。 お見合いに合格された方には今度は、お試し飼育のトライアルにお届けします。1~2週間、この犬をいかにキチンと管理出来、犬にとっても最良の家庭であるか判断させて頂きますが、中にはお返し頂く事もあります。 以前マルチーズのトライアル中、一週間後にお電話すると「父の家の方が幸せになれるので、あげました」との返事。何ということでしょう。こんな人間もいるなんて驚きました。すぐに引き取りに走りました。お父様もいらして、いかに可愛がっているかを話されましたが、「私は娘さんにお願いするためにお届けしたのです。お返し下さい。」と返して頂きました。 又、譲渡した後も、たまたま見に伺ったピレネー犬が犬小屋もなく、廃車のところに繋がれていた事があり、その場で返して頂く事になりました。しかしその飼い主さんはセンターに苦情を言い、挙げ句の果ては警察に盗難届を出し、(警察も分かって下さいました) 嫌がらせの電話も3日位続きました。いかに後のフォローが大切かを実感させられました。犬の事ではなく、このような人間も相手にしなければならない精神的ストレスは体の疲れ以上のものなのです。 そのような中、日々 相談電話(犬、猫を拾った他)、しつけ、病気の相談、飼育困難になった相談、テレビ・ラジオ・本の取材、名札の発注、病院通い、犬猫の世話と、365日気持ちの休まる事はありません。 しかし、この活動(私どもの団体だけではありませんが・・・)も実を結びつつあり、環境省からも「出来る限り収容施設の犬猫を譲渡する方向に」とのお達しもありました。以前では飼い主以外には、引き渡してはもらえない収容犬、猫達。生きるチャンスを与えられるようになったのです。 昨年から10年前くらいに譲渡した子達が、幸せな一生を終え、虹の橋を渡って行ったお知らせをたくさん頂くようになりました。きちんと最後のお知らせまで下さった新飼い主さん達の深い愛情が、私たちの大きな心の支えとなっております。 これからも様々な事に出会うことと思いますが、犬にとっても、命のバトンタッチをして下さった新飼い主さん達にとっても、この様な不幸な子達を引き取った事が幸せに繋がるよう、唯ひたすらその事を願いつつ、明日も又頑張りたいと思いますので、これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます。 |
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