容施設より犬、猫を救出する当会の活動も14年半となりました。今まで発足当時の事をお知らせする機会もありませんでした。やっと本年より当会の最終目標である「全国の収容施設の犬、猫に譲渡のチャンスを与えて欲しい」という念願が叶いつつあります。
思えばこのような収容施設に入ってしまった犬、猫が再び外の空気を吸えるのは、飼い主に返還されるか、実験用に払い下げられる以外ありませんでした。(※現在は払い下げ廃止になりました) そんな事情の中、当会が発足し、センターから犬の引き出しをスタートさせたのでした。当初、出してくる犬は次から次へとパルボ他伝染病にかかっていて、病院へのピストン輸送でした。衣服、車、ケージなど消毒にどれほど神経を使ったか知れません。 様々な事件がありました。引き出し予約をしておいた白い犬が、引き取りに行ったら間違って処分されていた事。最終檻でたくさんいる犬の中の生後3ヶ月くらいの子犬が、目の前でポインターに首を咬まれ、絶叫の未息絶えた場面。処分の日ガス室から逃げ出したきた白い犬を引き取った時、この子が「ありがとう」と言うように私の足の間に頭をうずめたこと。あるセンターから捕獲車から職員が両手に2匹の子犬の前足を持ってぶら下げて出てくるなり、2メートルも離れた檻に投げ込む現場を目撃し言い争いになったこと。明日は処分という檻の中で、前足をあわせ立ちの姿勢で拝むようにした白い犬のこと。以前は麻袋に子犬、子猫を入れ処分していたので、口を結ばれた袋がゴソゴソ動いていたこと。あるセンターで捕獲の練習だというので、何をしているかと思って見ていると、おびえる犬の首にロープをかけぶら下げると、だんだん舌が出てきて首が垂れ下がったきてしまったのを見て「死んでしまう」と思い、檻のガラスをパンパン叩いて止めさせ、出てきた職員と大喧嘩したこと。(※この件は上司からの謝罪がありましたが・・・) 里子に出た犬が逃げて、あるセンターに10日間も負傷犬として保護されていたにも拘わらず、毎日確認の電話を入れても「いません」の返答。しかし入っているのを知り、引き取りに行く日の朝 死亡してしまった「ガンバ事件」など。思えば辛いこと、悲しいこと、腹立たしいことは限りなく、神経のすり減る毎日でした。 しかし、先年この私たちの活動が認められ、全国の行政の動物管理に関わる方々の表彰式に、当会が愛護団体として異例にも出席を促され、神戸にて表彰していただきました。 平成12年、特定非営利事業団体(NPO)の認証を得ることが出来ました。そして今年、環境省による譲渡が始まり、少しでも小さな弱い命が助けられる道のりに、一歩一歩近づいて行くことが出来たのです。 これも皆様の暖かい支えがあっての事。幸せをつかんだ動物たちと共に深く感謝します。 |
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