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看取り犬と卒業犬の意味

現在、当会には5匹の看取り犬を保護しております。センターから引き出してきた後分かった疾患で生涯お薬、治療が必要な犬を里親様にご負担をかける事は出来ません。「保護犬を引き取ったら大変だった」と言うような印象を持たれることも良い事ではありません。勿論、会の保護犬として「卒業」し新しい飼い主様にお渡しした後出た疾患に関しては会として相談を受けながらの対応をしておりますが最終的には里親様にバトンタッチをお願いし、その子の命を全うしていただいております。当会の「看取り犬」を此処で紹介をしておきます



シーズー「リンちゃん」センターから引き取り後重度のてんかん発作が判明。6年間動物病院でお預りしていただきお薬の調整をしながら過ごしてきました。今回有難い事で「FUNFUNドッグハウス」様で余生を過ごさせていただいています。
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ポメラニアン「ベアーちゃん」側溝に捨てられていたベアーちゃんはセンターから引き出し後「動脈管開存症」と言う先天性の疾患が判明。大学病院での手術も考えましたが血液検査の結果、肝臓数値も悪く手術中に死亡もあり得るとの事。今はお薬で咳をしながらも多摩市にてスタッフのお宅で。楽しく生活をさせて頂いております。
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この子に「お薬代」としていつもご支援いただいておりますT様。高額な薬代がかかっていますので本当に有り難うございます。



シーズー「ラブちゃん」多頭崩壊で夜逃げされアパートに20匹以上の犬が残されセンターで一斉収容された子です。ご縁があり卒業犬になりましたがその後里親様の御病気で戻ってきました。しかしその後てんかんの部分発作が起きこの子の気の小さい性格から再度の譲渡を諦め今は精神的にも安定し2か月に1度ぐらいの発作を薬で抑えて6年がたちました。
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チワワミックス「チェリーちゃん」トライアル中に骨折させられ骨が細い為大変な手術を2回やり直し3カ月の入院を絶えて戻ってきました。今度骨折したら「足の切断」との宣告に譲渡を希望されましたが超ビビリな性格から卒業を見送りました。もう13歳位になります。
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柴犬ハーフ「まりちゃん」センターから引き取り、良いご縁がありトライアルに行きました。しかし先住ワンちゃんがどうしても受け入れてくれず里親様もとても残念がられていましたが2匹の犬達の幸せを願い断念された経緯がありました。その1年後「吐き気」「下痢」「食欲不振」と原因不明な症状が出て検査の結果「漏出性低たんぱく血症」と言う先天性の病気が判明。一時は腎臓数値が最悪になりこれ以上悪化すれば死に至るとまで言われました。今は「免疫抑制剤」を飲ませています。ですからワクチン、狂犬病注射も出来ません「猶予証明を出しました」この子は本当に素晴らしい性格の犬で多くの方から「引き取りたい」と言うお声を頂きました。しかし毎月の薬代、7年間過ごして来た環境を変えることが、この子の病気を悪化させてもいけないため「看取り犬」として表示いたしました。
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この様に「看取り犬」を会のホームページに掲載をするなと言うようなご意見をこの間の譲渡会で頂いたようですがこの子達の支援を頂いております多くの方々に対し掲載を削除する事は出来ません。他の団体様の中には疾患のある犬の「募集」をされている団体もありますが当会は、第3者の方に少しでもご負担がかからないように配慮していながらの活動ですのでご理解をお願い申し上げます。会の「看取り犬」は皆様の影のお力で命を繋ぎ助け出した以上、生涯を全うさせてあげたいとスタッフのご家庭で毎日を過ごさせていただいております。





後「卒業犬」とはどう意味ですか?とのご質問。「会の保護犬」から卒業し、新たな飼い主様の元にスタートをしたという意味です。どうぞ引き継いで頂きました小さな命を生涯を終えるまでお守り頂けます様お願い申し上げます。



多くの方々の愛情、ご理解、ご支援で当会の活動も30年を迎えられました。本当に有り難うございます。また今後とも「大切な1つの命」を守ってあげられるように尽力致します。どうぞ宜しくお願い申し上げます。



NPO法人保健所の成犬猫の譲渡を推進する会、一同


[2020/11/17 11:32] | お便り お礼等 | page top
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