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県センター建て替えに暗雲
神奈川新聞3月11日掲載文。

平塚にある「神奈川県動物保護センター」建て替えのためのキャンペーンを
昨年7月から開始したが今3月4日現在で3700万円しか集まらず
反対に宣伝費のコストがかかっている。
リーフレット作成53万円、知事も出演した動画作成費151万円、広報紙に1234万円。
差し引き2120万円しか残らない。
目標額は2015年「1億円」2016年「3億円」と言うように
完成19年までに11億円の寄付を考えていた。
県議会では「15年度の目標額も4割しか集まらないのに
16年はさらに目標額を上げる事は柔軟性に欠ける、いずれ公費を充てることになる」。
またボランティアに活動補助費として887万円を計上する。
黒岩知事は「まだキャンペーンが始まったばかりで論じるのは早すぎる」と反論した。




長年出入りした当会としては
こんなことを申し上げるのは僭越ですが最初から無理と思っていました。
「殺処分0」を公言するのも早すぎ。
センターの建て替えはかなり前から話はありましたが
神奈川県の財政難で中止になっていました。
そのような中で11億円もかけてセンターを立てることが現実として必要なことなのでしょうか?
老朽化し職員、収容動物の危険性を考えると建て替えは必要です。
ただ知事が公言している
「殺す施設ではなく生かす施設にする」と言うスローガンは素晴らしいけれど、
それを達成するには現場の状況を把握してから言うべきではなかったでしょうか。
このまま進んだら県民から非難の声が上がるでしょう。
「殺処分0」と言うことは目の開かない子猫「いずれ息絶えてしまう」、
苦しんでいる動物「治療できない病気、交通事故など」までも楽にしてあげることが出来ません。
それが本当の意味での「動物愛護」と言えるのでしょうか?
また「殺処分0」を継続するには愛護団体が引き取らなければ
地下室は満杯状態になってしまいます。
そのために「ボランティア活動補助金」を出すと言うのでしたらそれはおかしいことです。
知事は実現不可能な理想を掲げてしまいましたが「白紙にする勇気」も必要と思います。
私は当初「国立競技場みたいな事にならなければいいけれど」と
危惧していたことが現実になりそうです。


2016-3-30追記
県の職員に質問をいたしました。
「万が一寄付が集まらなかったらどうするのでしょうか?」とお聞きしました。
「2019年にセンターが出来るのは決まっています。
資金が足りない時はその時に考えます」と言うことでした。
どうするのか知りませんがいずれ県民の方の税金を充てるのでしょう。
センター建て替えは14億円かかります。
そのうちの11億円を寄付で集めると言う知事のお考えです。
どうしてでも「センターは建つ」そうです。心配は余計なことのようです。



[2016/03/28 17:14] | 動物収容センター | page top
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