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願い叶わず
朝8時半茨城のセンターからの電話が鳴りました。
「また亡くなってしまったのか?」と恐る恐る受話器を取りました。

「譲渡願いが出ていました12日収容5番の子が今朝亡くなっていました」と
予感がまた当たってしまいました。

20日金曜日から体調を崩し
当会がお預けしてある体温計で測って下さったら熱が9度「微熱」あったとのこと。
職員の方が1つだけあるエアコンの入る棟に移動してくださったそうですが、
茨城の夜の寒さはエアコン1台位では暖をとるまでになりません。
収容されて土日を挟むと必ず死亡してしまいます。
ウイークデーは昼間だけでも石油ストーブを何台かつけますから少しは温かいですが、
土日はお休みですから収容房の気温は氷点下でしょう。
皆さまに頂いた毛布をひいてもコンクリートの下からの凍るような冷たさは
体から熱を取り去ってしまいます。
この子は私たちがセンターに行った前日に収容されてきて、
びくびくしながら沢山の犬がいる檻の中で前に来て遠慮がちに尾を振ってくれました。
個室に入れてもらう時、頭を撫でて
「お迎えに来るからきっと生きているのよ」と言い聞かせて来ました。

飼い主も来てくれず誰も声もかけてくれない真っ暗な寒い檻の中で
一生を終えて行きました。
本当にどうにもならない現実です。
このように今までガス室から逃れられても何匹、何十匹もの譲渡依頼の子達が
引き取る前に死んでいってしまったでしょうか。
沢山いる中から「この子を引き取ろう」と決め
気持ちが入っていた子達の死は本当に落胆してしまいます。

お世話の方、担当の職員、皆さんは出来る範囲で一生懸命頑張ってくださっています。
茨城県民の方々、県の職員はまだまだ努力していただきたいと痛切に思います。
キツイことを言いますが、動物に対する責任感、モラルの向上、命の大切さを認識する等、
意識を変えなければ処分される犬猫は絶対減りません。

「放し飼いの禁止」「鑑札、名札をつける」「不妊去勢手術をして飼う」。
こんな初歩的意識の欠如は県民の方々が周りから変えていかないと
私たちみたいな圏外の愛護団体がいくら吠えても1ミリの進歩もありません。
この足掛け4年間、日本一処分頭数の多い茨城県に通い
状況を改善出来ないか頑張って来ましたが、正直なところ力尽きました。

このブログに目を通してくださっている方々は
現実を分かっていただいていると思いますが
多くの方はこんなに沢山処分され、また飼い主に返還されない、
残してもらっても死亡してしまうセンターが身近にあることを記憶にとどめて頂きたいと思います。
そうしなければ人知れずこの世を去っていった大切な多くの命が浮かばれません。


合掌。

[2012/01/23 17:27] | 動物収容センター 引き取り等 | page top
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