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生きている事の幸せ
今回の東日本大地震で多くの貴重な命が消えていきました。
私は動物のことが優先で日々翻弄していましたが、
違う角度から見てみると、親、兄弟、我子、友人、大切な人を失った方々の気持ちは
私達には想像できないような心の傷を抱いて、
これから生きていかなければならないのです。

御老人の方が長年住んでいた故郷を去らなければならない悲しみ。
震災が無ければ今でも安住の住み家で、
心やすらかに一生を終えることも出来たでしょう。
中には動物達との別れもあります。
酪農家の方が牛たちを処分に出す為にトラックに乗せて荷台の上の隙間から
鼻を出している牛たちに「小さい時から育ててきたんだ。ごめんね」と
鼻を撫でながら泣いている奥さん。
本当に可哀想でした。

可愛がっていた犬猫を断腸の思いで手放す飼い主さん達。
家も無く、仕事も無く生活も成り立たない。
それから比べれば、
今こうして生きていられることはどれだけ幸せな事なのかと思ます。

私たちが命を絶たれる運命の犬猫を保護し、
命をバトンタッチして下さる里親様にお渡しするために
1つのご縁の場所として開いている「譲渡会」。
しかしこの頃、私は一抹の寂しさを感じています。
「生きる命」を授かっている動物達は皆平等のはず。
しかしこの譲渡会が「ペットショップ」の
犬猫選びのような感じで来られる方々が目立っています。

中には目の見えない子、心臓が悪い子、毛並みの悪い子、
誰からも声をかけてもらえないような子。
そのような子を引き取り育ててくださっている多くの里親様には
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
私はいつも思うことがあります。「もし自分がその犬だったら、どんな気持ちでいるのだろうか。
可愛いと言ってももらえない。年をとっているね。汚い、大きすぎる。歯が無い」とか言われたら。
「生きてる価値なんかないのかな」と思わないだろうかと。
物をぶっしょくするように、あちこちの団体にも声をかけて、
少しでも良い犬を貰いたい。これが人間の本音なのでしょうね。

今現在も息をしている犬猫達。
この子たちのたった1回しかない「生きる権利」を
大事に守ってくださるお気持ちの里親様を私たちは探しています。
「生きている事の幸せ」を人間も動物も感じられるために。

[2011/05/10 04:54] | 町田合同譲渡会 | page top
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