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いつかは絶たれる命だけど 季刊2004年4月春号
SARS、コイヘルペス、
狂牛病、鶏インフルエンザと毎月の様に、
テレビから水死させられるハクビシン、
袋詰めされるニワトリやアヒル他、
心痛める映像が放映されています。
勿論、人間にとっては食の危機、
経済的損失であるのは明らかですが、
この一匹、一羽の命のことは、
誰一人として
「哀れです」という言葉を言う人が居ません。

この動物たちの存在は単なる商品、
食べ物でしかないのでしょうか。

昔、私が小学校位の時、
夜店でヒヨコを数羽買ってもらい、
そのぬくもりと、真綿の様な黄色、
小さなかわいさが今でも思い出されます。
メスと言って買ってきました。
名前を付けて大事に育てました。
しかし大きく成長すると、
皆「コケコッコー」と鳴き出し、
流血騒ぎのけんかが始まってしまいました。
仕方なく、ある日、お店に
ニワトリ達を引き取ってもらうため父に連れられ、
私は手の中に一番小さかった
ニワトリを抱いて付いて行きました。
「このピーちゃんだけは、メスであって欲しい」と
心の中で祈りながら・・・・。

しかしいきなり店の人は
私から取り上げ「あー、これもオスです」と言い、
目の前で首をひねったのです。
バサーと道路に落ちて動かなくなったピーちゃん。
その時のショックは何十年経っても
私の心の中に深く刻み込まれてしまいました。
思い出すと今でもこみ上げてくるものがあります。
ワーワー大声で泣きながら
商店街を通って家に帰って来た
悲しい思い出がありました。
テレビで袋に「コッコッ」と鳴きながら
詰め込まれるニワトリを見ていると、
あの時のピーちゃんとオーバーラップしてしまうのです。


一番最初に鶏インフルエンザが発生した山口県。
処分まで何日間も、餌も与えられずカラの餌入れを
つついているニワトリ達の顔が映りました。
「せめて最後、ひもじい思いをさせないで下さい」と
山口県庁に電話を入れました。
その夜大きな穴に沢山の袋詰めにされた
ニワトリ達が埋められるニュースが流れました。
かわいい目をしたあのニワトリ達も今はあの袋の中。

あまりにも命を絶つことに慣れきってしまった人間に、
きっと神様からの何らかの忠告であるのでしょう。
[2004/04/12 10:59] | 会報:救いを求める犬猫ニュース | page top
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